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大きな庭に、様々な花が咲いていた。
いつも、相田の家には花が咲いていて、木の実が成っていた。
庭は昔のままで、何の変わりもない。
「こんにちは」
開いたままの土間に声を掛けると、中から女性の返事が聞こえた。
暫し待ってみると、後ろから作業着の女性がやってきた。
帽子を被っていて顔の判断ができないが、記憶の限りでは、
この人は相田の母親であった。
幼い頃は、よく、蒸したパンを貰った。
蒸しパンが好きだといい、よく野菜入りにものも作っていた気がする。
「氷花です。実家に来たので、寄ってみました」
「護浩ちゃん?あら、今も可愛いのね」
やはり、相田の母親であった。
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