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俺は、庭で酸っぱい味を連想している。
「ごめん、相田。俺、約束を破るよ」
思い出した。
俺は、かなり昔に、相田と約束をしていた。相田は、秘密を埋めたと言った。
俺が、多分すぐに見つけられると言うと、相田は、自分が死んだら掘り起こしていいと言った。
そして、見たら燃やして欲しいと頼まれた。
「すいません、庭を少し掘らせてください」
相田は言った、俺には掘り出せないよと。だから、場所はすぐに分かった。
俺が、好物にしていた木の実。その木の下に埋めたのだ。
「木の真下か?」
俺の食い意地を見て、大切な木だと思ったのであろう。
でも、埋めたのならば、取り出せる。
それに、この木は、相田の両親が丁寧に手入れをしている。
根を掘ったくらいでは、枯らしはしないだろう。
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