第一章 木の上の神様

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 誰への土産であろうか。 明日、再び祠堂を訪ねる時は、饅頭を持ってゆこうとしていたが、笹団子の方がいいのか。 「饅頭はダメですか?」 「そのホテルの正面に和菓子屋があるだろう。そこは団子が有名で、行列のできる店だよ」  ここがどこなのか、遠見は既に知っているのではないのか。 窓の外を見ると、ライトアップされた看板に、団子の文字があった。 看板はライトアップしているが、店は既に閉まっている。 「……朝一で、団子を購入します」  そこで、再び祠堂の説明をした。 「氷花君は、祠堂の保険金が気になるのかな?」  今度は画面があるので、首を振るとちゃんと伝わっていた。
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