第十一章 君と嘘の世界

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「でも、ちょっと難ありだったね」   品治がランチを奢ると、あれこれ喋ってくれた。 女性は声優を夢見て、田舎で風俗をして金を貯め、東京の学校に入った。 しかし、当時は声優の仕事は貰えずに、東京でも風俗に勤めていた。  女性が、強力なお守りで売れるようになりたいと言ったので、 相田は御神体を盗んできたらしい。  時期的には、相田が行方不明になった頃で、 俺の家に寄った後に、この女性と暫く暮らしていたようだ。 相田はアルバイトを重ねて、女性に貢いでいた。 しかし女性は学校と風俗で疲れていて、喧嘩ばかりになっていった。
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