第十一章 君と嘘の世界

4/30
前へ
/604ページ
次へ
 それに、女性はパパと呼ぶ男性と、金目当てで付き合うようになった。 そこで、相田は部屋を出て行ったらしい。  この女性は、脇役だが声優の仕事が入り、 過去を知られたくないので、相田に口止めをしに来たらしい。 「相田にも、あれこれあったのか」 「まあ、氷花と一緒で、よく振られるよね」  品治も一言多い。  相田は、家にも戻れずに、東京で暮らす事も諦めたのかもしれない。  品治は、あれこれ喋ると、明日も仕事だから帰るという。 「品治、時間があったら店にも寄るな」 「わかった」  母親が、野菜の天婦羅を山ほど品治に持たせていた。
/604ページ

最初のコメントを投稿しよう!

188人が本棚に入れています
本棚に追加