第二章 木の上の神様 二

3/28

188人が本棚に入れています
本棚に追加
/604ページ
「笹団子、三箱お願いします」  老人に混じって団子を買おうとすると、横の女性が俺を睨んだ。 「三箱で足りるのかい?」  そこの貼り紙を指さすと、女性が首を振っていた。 「笹団子三箱。草団子三箱。団子三箱……そんなふうに、三箱で購入する」  女性は、それぞれを三箱ずつ購入していた。 俺も見習うと、他の団子も三箱ずつ購入してみた。 「参考になりました」  俺が女性に頭を提げると、店員が困ったように笑っていた。 「本当は一人、合計三箱なんですけどね……」  それでも、団子は紙袋一杯に購入できた。 これならば、遠見の所にも持ってゆける。
/604ページ

最初のコメントを投稿しよう!

188人が本棚に入れています
本棚に追加