第二章 木の上の神様 二

7/28

188人が本棚に入れています
本棚に追加
/604ページ
 ビジネスホテルの一階にある、まだ開店時間ではない焼き肉屋が、 朝食の会場であった。 俺と柴田は、向かい合って座りながら、和食を食べる。  会社の規定で、出張の場合は、素泊まり以外は禁止なのだが、 朝食付きとうたわずに、素泊まり朝食無料サービスという名目は嬉しい。 だから、このホテルは会社員で一杯なのであろう。 「祠堂の製品は、特許の問題があるよね。あれは、祠堂が特許を持っていない」  今日は、会社に連絡をして、温科に正式に調査を依頼するつもりであった。 「……そうか、移管は難しいのか」  類似している製品はあるが、祠堂程には性能は良くない。
/604ページ

最初のコメントを投稿しよう!

188人が本棚に入れています
本棚に追加