第一章 木の上の神様
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上を見上げたまま立ち止まっていると、兄が来て言った。 「木の上には神様がいる。だから、怖くないよ」 確かに、その森は神社のものであった。 でも、俺は怖くて立ち止まっていたのではない。 そこに、誰かが下がっているように見えたのだ。
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