第二章 木の上の神様 二

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「古いでしょう。もうお化け屋敷のようですよ」 「昨日、停電の中で少し見学しました」  昨日は肝試しであった。 しかし、明るい状態だと又別物になっていた。 「停電の中で見学しましたか。まるで、肝試しですね。私は怖いので無理ですよ!」  啓一は、朗らかに笑っていた。 啓一は、確かに二枚目であるが、人懐っこい笑顔を持っていた。 「でも、誰が案内したのかな?皆帰ってしまっていたでしょう」  啓一は机に置いてあったメモで、俺達を帰らせた事を知ったらしい。 それは、悪い事をしたと思っていると、俺達が訪ねて来た。  啓一は、昨日、柴田が電話した再来訪の確認では、 俺たちは雨で来られなかったと思っていた。
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