第二章 木の上の神様 二

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「二階もあるのですよね?」 「ええ、ありますが。二階は倉庫なのですよ。暗くてね、作業に向きません」  では、昨日は倉庫まで案内してくれていたのか。  再び事務所に戻ると、応接に通されていた。そこで、やっと笹団子を出した。 「あの、隣駅の土産になってしまったのですが、お召し上がりください」 「お、並んで購入しましたか?ここ、美味しいので有名でしてね。 開店前に売り切れという店なのですよ」  あの早朝の具合では、確かに、開店前に売り切れになりそうであった。 でも、開店直後に売り切れではなく、開店前に売り切れというのが、田舎の店らしい。
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