第二十一章 遠い雷鳴

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 まず朝子は、遺書に最後の嘘を書いていた。 最後まで先生が好きだったとある。 二人の元男子学生も同様の遺書であった。 三人には、互いに家族があり、家族が傷ついている。  入れ替わりにより、先生だった佐藤は生きていることになっているので、 後追い自殺ではない。 それに、朝子はその後、この先生と結婚した事になっているのだ。 朝子が、最後まで好きだったのは誰なのか分からない。
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