第二章 木の上の神様 二

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 他に、遠見からも資料が届いていた。 「……え……」  遠見の資料によると、君島は週に三回程、家事のヘルパーを頼んでいた。 それが珍しく男性であった。 その理由は、自分が居ない時間に家に誰かがいるのが嫌で、頼むのが夜になってしまうので、 男性にしたという。  家事のヘルパーには、掃除と洗濯、夕食と朝食までを頼んでいる。 その男性は、啓一に少し似ていた。 しかし、啓一よりもかなり年は上になる。  資料の写真では、君島と一緒に縁側に座っていて、まるで夫婦のようにも見えていた。 君島は、家事ヘルパーの男性を優しい目で見ている。
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