第二十一章 遠い雷鳴

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「週末に俺が行きます。田舎から、弥勒の創設者の宍戸を呼ぶつもりです。 弥勒を理解するのは、弥勒ですから」  小声で言うと、川越が頷いていた。 「でもね、氷花君にだけ負担を掛けられないでしょ」  でも、楽斗は俺の知り合いであった。 どちらかと言えば、俺のせいで、会社が被害を受けているのかもしれない。 「ならば、週末、里見の面倒をお願いします。一人で家に残すのは、可哀想で……」 「分かった。里見君を私の家で預かろう」  川越が、あちこちに連絡してくれていた。
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