第二十一章 遠い雷鳴

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 金曜日、慶松旅館に向かおうとすると、宍戸が孝弘を連れて来ていた。 「……宍戸、どうして兄さんがいるの?」  車を運転してきた宍戸は、かなり疲れていたが、俺の横を指差していた。 俺が横を見ると、鞄を持った慶松がいた。 「慶松、何をしているの?」  ラーメン屋松吉は。土曜日でも営業している。 だから、慶松とは土曜日の夜に現地で会う約束をしていた。
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