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遠くで雷鳴がして、慶松は二階の器材を止めに走ってゆく。
雷避けは付けているが、バッテリーを積んでいない器材もあるので、
停電が心配なのであろう。
「兄さん!」
孝弘が口を開こうとした時に、部屋の灯りが切れた。
「雷が落ちた?」
付近を見てみると、隣のファミレスの電気も消えているので、
一帯が停電になったようだ。
真っ暗な中で、懐中電灯を探していると、窓の外に光が見えた。
車のライトとも違うようで、誰か外に居る気配もしている。
光と共に、水音もしていた。
水の中を歩くような音もしている。
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