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「どうしました?近寄ると濡れますよ。俺はレインコートを着ています……」
岩崎の無事を手で確かめると、手が濡れてしまっていた。
キッチンにある、タオルを持ってくると、岩崎に渡す。
「表に雷が落ちたみたいで、騒ぎになっている。それとB君が来ているみたいだ。
ナイフも持っている」
岩崎が脱いだレインコートを再び着ようとするので、俺が手で止める。
「だめだ。行くな!」
「表の様子が気になります。停電では防犯カメラも意味がないでしょう?」
でも、岩崎の腕を離せない。
「岩崎が行くならば、俺も行く」
「……その足で、ですか?我儘を言わないでください」
そっと岩崎が俺の腕を外していた。
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