第二十一章 遠い雷鳴
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「俺は、我儘だよ。皆で無事じゃないと、嫌だ!」 困ったように岩崎が笑うと、俺の頬に手を当てていた。 雨の中を帰って来たせいなのか、岩崎の手には体温が無かった。 冷たい手が頬に当たり、俺は、一瞬、目を閉じてしまった。
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