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「……岩崎が、岩崎がそっちに居るのだろ?どうして、声がしない?どうして、
姿が見えない!」
泣きたい気分で鍵を回すが、手が震えて開く事ができない。
意味が分かった慶松が、俺の手に自分の手を添えて、一緒に鍵を回した。
「岩崎!」
俺を中に突き飛ばして、慶松が外に出ていた。
俺は再び壁に激突し、廊下にずり落ちていた。
一日に何回も突き飛ばされていると、次第に慣れてきている気もするが、やはり痛い。
「慶松!本気で突き飛ばしただろ!」
一瞬、岩崎の事を忘れて、俺は外に飛び出した。
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