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玄関の外は、雨が降っていた。
暗闇に雨だけがある。
遠くで雷が鳴っているが、遠ざかったように感じる。
外には誰もいない。
しかも、玄関の庇の中が乾いていた。
ここに、誰かが来たという痕跡もない。
「楽斗さん、岩崎!」
外に飛び出そうとしたが、再び雨が降ってきた。
俺はサンダルであったので、長靴を出してみたが、やはりサンダルで外に出た。
この雨では、長靴でもどうせ濡れてしまう。
傘を手に持っていたが、やはりこの雨では役にも立っていなかった。
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