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どうしてなのか、慶松は岩崎に泊まっていけと誘った。
岩崎は真面目で、翌日はラーメン屋松吉の掃除をして行った。
そして、松吉で働くようになった。
「真面目で、面白味がなくて、でも、信頼できた」
岩崎は、人見知りで無口だが、優しかった。
「いつも面倒をみてくれて、ありがとう」
すごく、感謝している。
そして、言わなくてはいけない、言葉があった。
朝になったら、岩崎の家族が来る。
家族が来たら、岩崎は家族の元に帰ってしまう。
「ありがとう、岩崎。それと……さようなら……岩崎」
岩崎に別れを告げる。
葬式には行くつもりであったが、こうして語りあってさよならを言える場は、
もうないだろう。
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