第三章 木の上の神様 三

11/25
前へ
/604ページ
次へ
「閉鎖か……」  そして、やはりというのか、ここでも、K商事からの注文が終了すると、 経営できない会社が発生していた。  そして、どうしょうもない怒りは、別の方向に向いてしまったりもする。 「……喜島の家の壁にね、無人の車が突っ込んでいた。 車の持ち主は近所の人であったのだけれどね、ガレージに車は入れておいたと言っていた」  誰かが、車を動かし、喜島の家に突っこまませた。 喜島は、気にせずに、事故で片付けているが、やはり、恨みではないかと川越は見ていた。 「逆恨みでもあるし、元凶でもあるしね……」  取引終了になり、自分の会社が倒産する。その怒りは、計り知れない。 だから、取引には注意を払い、全て契約になっている。
/604ページ

最初のコメントを投稿しよう!

188人が本棚に入れています
本棚に追加