第三章 木の上の神様 三

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「あ、行ってらっしゃい。遅くなるようなら、電話して。迎えに行くから」  慶松は過保護であるが、俺も同じ年の男であるので、心配は無用であろう。 「大丈夫だよ」  着替えて遠見相談所へ行くと、同じく心配されてしまった。 「あれはテロではないでしょう。ただの、逆恨みです。 それよりも、こっちを調べてください」 「え、爆破でしょ。気にならないの?まあ、氷花君がいいなら、いいけど」  会社の爆破なのか、テロなのかは、警察が調べているので任せていればいいのだ。 俺は、それよりも辺見 孝太郎が誰なのか知りたかった。
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