188人が本棚に入れています
本棚に追加
「エレベータの故障くらいにか、思っていなかった。ごめん」
素直に謝ると、慶松が笑っていた。
「大騒ぎだったでしょう?」
「何か騒いではいたね」
俺は興味が無いと気にならないのだ。
「しょうがない人だよね……」
慶松は、テレビで見て、かなり心配したらしい。
電話を見ると、幾度も慶松からコールされていた。
住宅街の道を抜けると、ビジネス街に到着した。
夜も遅いせいか、日中の賑やかさはここにはない。
通りも車は少なく、タクシーが多く走っていた。
こんな時、ファミレスと焼き肉屋があって良かったと思う。
灯りが付いていて、人が居ると安心する。
最初のコメントを投稿しよう!