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賢一は振り返って舞に歩み寄った。
「Thank you.」
「免許証も入ってますよ。」
「身分証明書も入ってるんだ。」
「なくしたら大変じゃないですか。気が
つかなかったんですか。」
「全然気がつかなかった。」
「誰かさんのこと考えてたりして。」
「誰かさんって?」
「美人の奥様。」
「図星。」
舞はパスケースを賢一に渡しながら思わず
笑った。
「やだ、先生。真に受けてる。」
「俺の女房は美人だろ。」
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