第1章 道具屋の娘

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オークの住みかからリリアンを救助した男は、リリアンが裸だと気付くと自分自身のマントでリリアンを包み…そしてリリアンを抱き上げてオークの住みかから脱出したのでした。 抱き上げられてる間…リリアンは男の顔をじっと見つめている。 それは、救出された姫が勇者に一目惚れの様に…では無くて、恋愛に疎いリリアンは素直にこう思っていた。 《冒険者ってかっこいい…》 何故男が都合よく助けに来たのかと言うと、リリアンの帰りが遅いのを心配した両親が通りすがりの剣士にリリアンの探索を依頼したのだ。 リリアンを無事に送り届けた剣士は一晩だけリリアンの家に歓待を受けて翌朝には名前も素性も明かさずに旅立ってしまった… その男には目的があり、モンスターを異常発生させてる謎の大穴の奥に存在するという魔王を討伐する本物の勇者だと知ったのは後の話であり。 かくして勇者に憧れれる村の町娘Aだったリリアンは自らのチカラを高めるべく隣街の首都ボルン魔法学校を訪れた次第なのである。
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