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「ただいまー!」
「おかえりー♪」
夢が玄関から家に入ると桜が勢い良く出てきて出迎えた
「早かったね!もうちょい遅いのかと思ったよー」
「うん、走って帰って来たから」
「そうなんだ!」
夢が荷物をきちんと整頓しながらソファに置く
「あ、桜ちゃん今日も掃除してくれたんだね」
「まぁね!私はすることないから…」
「やっぱり…学校に通ったりしたかった?」
「そりゃね!…でもこうなったのは私の運命だったのかも知れない…こうなる事はもうずっと生まれた時から決まってたのかも知れない…私…最近そう、思うんだ…」
「…そんな事ないと思う…だってあれはどう考えてもあの運転手が悪いんだから…それに神様でもこうなる事は何でもかんでも読めないと思う」
「…そうかもね…」
桜は短くそう言うと二人で沈黙してしまう
暫く沈黙してから桜が口を開く
「私ね…夢ちゃんに言わなきゃならない事があるの」
「うん…」
夢が察した様に下を向く
「私ね…秋くんと付き合ってる…だけどお願いがあるの…」
「ごめん…言いたい事…なんとなく想像ついた…それ以上は…」
「言わせて?…私は期間限定の存在なの…だから私がいなくなったらきっと秋くんはまた悲しむ…だから…」
「だから、私に秋くんの隣にいて欲しいって言うんだよね?桜ちゃんの代わりに私に秋くんを幸せにしろって…」
「…」
「ふざけないで…私は確かに秋くんが好き…だけど誰かに指図されてその人を幸せになんてできないよ」
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