7 扉を前に(つづき)

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7 扉を前に(つづき)

しかし、こんな事を言った傍から、 彼は、それでも何をしたいかが分からないと小さくボヤく。 後悔、か――。 駅へと歩きながら俺は、胸の内で友人の言葉を繰り返した。 だが、駅で彼らと別れ、帰りの電車に揺られながらも 俺も、やはり今しか出来ない事も、やりたい事も思い浮かばない。 そして、その代わりに浮かんできたのは母の顔。 姉貴、今頃、来てんのかなぁ。 あぁ、なんか帰るの嫌になってきたな。 その現実を頭に巡らせつつ、俺は 車窓の景色に、げんなりした視線を投げかけていた。
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