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八月のお盆を前にした、週末。
この町内にある八幡さまに、毎年お祭りが掛かる。
だが、祭りといっても神輿や山車が繰り出す大々的なものではなく、
八幡さまの足元の通りに数軒の出店が並び、
三日に渡り、ちょっとしたイベントが開催される小さなもの。
そして、そのイベントなどの当番を町内の班から一人ずつが担当し、
今年は、ウチにその順番が回ってきたという訳。
そういや、子供の頃は、あんな小さなお祭りでも楽しみだったよな。
俺は、ヤキソバの準備を始めながら、ちょっと昔を振り返る。
本当のお囃子が奏でられるわけでもなく、
テープを流しているとは、子供ながらに知っていた。
それでも軽快な祭囃子を耳にすると、心のどこかが弾んでくる。
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