ストーカーゲーム

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私は急いで玄関に走っていく。閉まっていた。安心したその直後だった。 「おい、君たち。何してる?警察呼ぶぞ?」 「うるせぇよ。おっさん達」 その声とともにドアが激しく揺れる。どうやら、押したり引いたりしてるようだ。私は気付かれないようにドアノブを抑える。相手の力が強くて両手から伝わって体が動く。 「君たち、何してんだ?」 「やべっ。警察やん」 「しかも四人とか。こいつらのせいかよ」 「ちっ。エロいこと出来ると思ったのによ」 「さぁ、署で俺と遊ぼうか?大学生さんたちよ」 私は耳を疑った。 大学生? 冷や汗が止まらない。 それからしばらくしてパトカーのサイレントが聞こえた。またインターフォンが聞こえる。 リビングに戻った私はインターフォンの画面を見た。 「警察です」 警察手帳を見せてこちらをしかめっ面で男性は言う。 「はい」 声からして先ほど大学生?たちに「署で遊ぼうか?」と言った人である。 「やっぱり中にいらっしゃいましたか?」 「えぇ……」 「私は……」 どうやら、ちゃんとした警察の人である。というか駅近くの交番でよく見かける人だった。名前は大崎さんだった。 「それで何かこの件で分かることありましたか?」     
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