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「ホールケーキ3つも多いだろ」
隣で笑い声を聞きながら帰路を歩く。
「美味しそうだったから」
欲しいものは、欲しいと思った時に手に入れなければすぐになくなってしまうから。
「これって決めたら何があっても譲らないってとこ、昔から変わってないよな?」
「3つとも欲しかったからさ」
美味しそうなものを1つに絞るのはもったいない。
「個々でいろんな種類買えばもっといろいろ楽しめたな?」
「これでいいんだよ」
たくさん種類はいらない。自分の欲しいものだけが手の中に欲しいだけ。
「それにしても、お前が家族の話するとはな」
「え、なんで?」
「いや、家族のこと…っていうか、他人のことに興味ない感じだったから」
「はは、そうだったかな?
最近僕のことわかってくれるような気がして、家族といても気が楽だし楽しいんだ。
それに永野くんのことは興味あったよ?」
「お前…その言い方だと俺のこと好きみたいだぞ?」
「はは、」
「そこで笑うか?昔から言葉が足りないというか…
まあ、家族と仲良いのはいいことだな」
嬉しいのか、また笑顔になって頭をくしゃくしゃと撫でられた。
「ちょ、手塞がってるんだけど」
「はは、まあまあ」
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