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「ありがと!大した事は出来ないけど、丁寧に入れるからね」
私はティーサーバーに、フレーバーティーを入れる。
お湯を注いで、少しの時間蒸らす。
その様子を宙良にマジマジと見られて恥ずかしい。
まるで、ちゃんと出来るか見られてるみたいでなんか、ヤダ。
「そんなに見ないで。恥ずかしい」
「亜湖がさー、俺の為にお茶淹れてくれてるとかめちゃ嬉しいじゃん。」
「お茶くらい……そもそも、宙良が入れた方が絶対美味しいのに、私のなんて、大した事ないよ」
だけど、宙良は私を見つめるのをやめず、ニコニコしている。
もぅ……ホントにジロジロ見すぎ!
私はバッグからクッキーを取り出すと、宙良の目の前に差し出した。
「宙良はこのクッキーでも食べてて!集中出来ないよ」
宙良に紙袋を渡すと、封を開けて中を覗く。
「なにこのクッキー。でかいな」
「有名なクッキー専門店のクッキーだよ。そのクッキー期間限定の3種類のナッツ入りのと、あと普通のプレーン、チョコチップ、それからイチゴ。」
「どれにしよう、美味しそう」
彼は紙袋から、プレーンを取り出して、一口食べた。
「うわ、何これ。超うめぇ。サクサクしてるのに、口の中でフワフワ溶けるな」
「でしょ?どのお茶飲んでも合うと思って」
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