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「はっはっは。文句を言っているつもりか?わたくしはルシファー様に言われて、亜湖さんをお守りする事が役目だ。神がイタズラを止めれば、即、地獄に戻ることが出来るのに、お前は何をしている。
わたくしに帰れと言うならば、サッサとお前が神をなんとかすればいいではないか。」
「………」
朝木くんはストラスを睨んだ。
その顔を嬉しそうに見つめているストラス。
ちょ、ちょっと2人ともやめて欲しいなぁ…
「ね、もう一階に着くよ?2人ともやめて」
「鬼塚さん、隣同士で仕方ないし、登校は一緒にしようよ?」
「え、あ、う、うん。で、も…」
私はチラッとストラスを見上げる。
ストラスの表情は私には読み取れず、思わず下を向いてしまう。
「絶対じゃなくて、今日みたいに偶然会ったら…ね?ほら、無理矢理離れようとしても、神様は何かするかも知れないし」
「う、うん。そうだね。」
ストラスは何も言わなかった。
だけど、どうしていいのか…分からない。
でも、確かに無理矢理離れようとしても、引っ越しのように、また神様が何かするかも知れないし。
偶然なら、仕方ない。
わざわざお互い時間をずらすのも…変だし
「ね、朝木くん」
「天音って呼んでよ。友達だし!」
「あ、わ、分かった。」
「俺も亜湖ちゃんって呼んでいい?」
どうしたんだろう。
朝木くん…いや、天音くん、今日はいやにフレンドリーだな。
いつも、明るい彼だけど、いつもこんなに積極的じゃないような。
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