140人が本棚に入れています
本棚に追加
/414ページ
============
「おー、静かにしろー。朝のホームルーム始めるぞー!」
大きな声で叫びながら、担任の石崎先生が教室のドアを開けた。
そして、先生の後ろから、例の転校生が続いて入って来る。
その姿を見た瞬間、クラスメイト達が一気にざわめいた。
「え!めちゃカッコいいじゃん!」
「金髪!ハーフ?外国人?」
「目も青いよ、金髪碧眼ってまさにこれだよね」
石崎先生が黒板に彼の名前を書いた。
"朝木 天音"
「朝木 天音君だ。みんな仲良くするように!朝木、自己紹介して」
「朝木 天音…です。
父は日本人、で、母はロシア人です。
父の仕事の都合で日本に来ました。日本語は下手ですが話せます。よろしくお願いします」
すっごい綺麗な目だな。
……羨ましい…
「席は1番後ろに用意したから、そこに座って」
「はい」
私の横を通り過ぎて、1番後ろの席につく。
彼の隣になった三谷さんが頬を少し赤くして恥ずかしそうに挨拶していた。
彼もとても優しい笑顔で三谷さんに頭を下げている。
あぁ、いいなぁ。
ああ言うのを天使の微笑みって言うのかも知れない。
最初のコメントを投稿しよう!