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夏紀を探して僅か半日。
三富君と小長井君が殺害されたと連絡が来た。
警察によると、おかしな点がいくつかあったらしい。
現場は夏紀が住んでると思われる家から数㎞程度先の路地。
財布や携帯は盗まれていなく、物取りの犯行じゃないとか。
だけどみんなで遺留品の確認をしてみたら、その携帯から地図アプリと夏紀の電話番号が消去されてることが確認された。
おまけに荷物から小長井君がいつも持ち歩いているメモ帳と、誰かに質問されても困らないよう持っていった卒業アルバムが消えていた。
由香里「ねぇ、いったい誰が2人を?」
笹村「多分、高瀬さんに対する独占欲の強いと思われる夫が犯人なんじゃないか?テレビで見た話だけど、夫が妻を異常なまでに束縛する奴があるんだ。」
あたし「え?家にずっといろとか?」
笹村「違うよ。衣食住や行動や言論などの全てを徹底的に制約するんだよ。例えば、スカートを穿いてはいけないとか、香水をつけてはいけないとか、単独で出掛けてはいけないとか…。」
早苗「単独でって、もしかして同窓会も?」
笹村「そうだね。後は知人の冠婚葬祭もそうだと聞いてるよ。後は、指定された病院以外をあたってはいけないとか、無断で録画予約してはいけないとか、ポケットマネーを作ってはいけないとか。」
利代子「最低な夫ね。」
花音「夏紀に説得して別れてもらおうよ!」
あたし「放っておいたら、可哀想よ!」
相澤「俺も賛成だ。高瀬さんのご家族にも会わせないとか、相当イカれてる野郎だな。」
というワケで、あたしたちは夏紀の家へ行くことにした。
もちろん、夏紀のお母さんも一緒に。
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