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すると佐古田もほほうと感心した。
「それ面白そうじゃん!! 投票方式ならフェアだし、どっちが勝っても恨みっこなし! クラスも盛り上がるし名案じゃね?」
「ちょっと待ったーーーーー!!!」
だだだだだだだ、と壇上にかっこ悪い感じで乱入する俺。
「その話、ちょっと、待った」
短い距離しか走ってないのに動揺して息が切れている。
「どうしたの氷河くん」
きょとんとしている咲夜。いやどうしたのじゃねえよ。
「なんでそういう大事なことを、俺抜きで決めようとしてんだよ!!」
「え~。もしかして氷河くん、私に勝てる自信ないの? 『閃光戦記』の作者なのに!」
「ぐぬぬ……!!」
(『閃光戦記』の作者はお前だろ!! 咲夜!!)
筆が速い咲夜ならともかく、『こいしず』の作者の俺は、そんな急に文化祭用の作品なんて書ける自信がない。教室での俺は『閃光戦記』という大ヒットメーカーってことになってるけど、とにかく実際はそんな大した腕の持ち主じゃないんだよ。
ぐるぐる考えていたらミキマキから文句を言われた。
「氷河が今からそんな感じなら、日織ちゃんが勝ったも同然じゃない? もう日織ちゃんが脚本でいいよおー」
「そうだそうだー! 氷河降りろー!」
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