私の本棚

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うちの会社はバイト禁止。見つかれば即クビ。 それで会社を辞めた先輩を私は知ってる。 それでも私が会社に隠れながらひっそりとバイトを続けているのは、奨学金を早く返したかったから。 社会人となったその日から多額の借金がスタート。 これが足枷となって、私は未だに恋も出来ずに仕事に生きていた。 せめて、後輩からお局と呼ばれる前には返済の目処をつけて借金の無い綺麗な身でお嫁にいくのが、今一番の目標だった。 バイト先の店長のも苦学生だったらしく、私の現状を親身になって心配してくれている。 仕事が終わってからの夜八時から閉店の夜中二時までがバイトの時間だった。 もちろん会社が休みの日には午前十時から午後七時まで仕事を入れてもらっている。 店長はもっと休んだ方がと心配してくれるけど彼氏が居るわけでもないし、とにかく今は借金返済に燃えていた。
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