second affection

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「…やはり葉月さまは一筋縄ではいかないですね。拓実さまから伺った通り意思の強い方です。」 ハァ…とため息をついて悠斗は葉月を見つめる。その眼はどこか優しさを帯びていて不覚にも少しドキドキした。 「姉からは"頑固者"ってよく言われます。でも、いい加減な気持ちで接しては失礼だと思ったので。安積さんが仕事でやる以上はあたしも、どこに行っても恥ずかしくないぐらいの令嬢になりますから…力を貸してください。」 「畏まりました。…では、一つだけ質問にお答え頂けますか?」 「はい、なんですか?」 「葉月さまの考える"武器"とはなんですか?」 突っ込んだ質問が来たことに葉月は言葉を詰まらせたがすぐに背筋をのばして堂々と答えた。 「もちろん、あたし自身の所作だったりもありますが…一番は"信頼"だと思ってます。お義兄さんと青柳さんを見てて"お互いを信頼できる"ことこそが戦う武器になるのかなって。…生意気言ってすいません。」 さすがに言いすぎた…と思った葉月は悠斗に謝罪する。しかし、悠斗から出た言葉はすごく意外なものだった。
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