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中学の卒業式を終えた翌日。
葉月は七瀬と一緒にある屋敷の前にいた。
重厚な門構えに見るからに大きい洋風の大邸宅。ここが葉月たちの新居だった。
(…確かに部屋なら余ってるよね。)
半年前に拓実を紹介されてから葉月は2人から話を聞いた。そこで分かったのは…
(常盤財閥の御曹司だったとは…)
現在はグループ企業の社長とのことだがいずれは会社全体を取り仕切るらしい。
何回か拓実と会ったがいまいち社長のイメージと噛み合わなかった。
七瀬いわく『仕事は出来る人。』とのことだが…
(なんか抜けてて危なっかしいと思うけどな。)
人はみかけによならいのだろう…と葉月は無理やり自分を納得させた。
「葉月!行くよー?」
「あ、待って!」
いつの間にか先を歩いていた七瀬に追い付くように早歩きで向かったのだった。
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