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私の言葉なんて聞きもしない男は、崩さない笑みで言葉を続ける。
ヤバい。
私はとてつもなくやばいところへ来てしまったのかもしれない……。
そう思ったのも束の間。
男は、変わらない口調で不思議な言葉を口にする。
「人の心を知るための勇気」
「え?」
「勇気を出すための勇気」
「えっと……」
「本当の気持ちを伝えるための」
「待って!」
それはまるで呪文のように、男の口から紡がれる言葉。
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