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朝のお祈りの後、朝仕事に忙しい街の人達はすぐ帰っていくのがいつもの事だったが、今日はなにか、教会の外をうろうろしているな、とソフィーは後片付けをしながら思っていた。
それに、お祈りの後にしては、わいわいがやがや、何か騒がしい。
見に行こうかとも思ったのだが、今朝、寝坊してしまったせいで、朝食の片づけが中途半端なのがずっと気がかりだったのだ。
早くこっちの片付けを終わらせてあっちを再開しないと、子供達が学院へ行く時間になってしまう。
木の長椅子を元の位置にもどし、椅子と椅子の間を掃き掃除し、開け放っていた窓をまたキチンと閉め、レースをひいた。
そして、一通り片付いた教会の中を見渡して、よし!と思った、その時だった。
ばーん、と大きな音がした。
今まで、街の人々が出入りする為に半分だけ開いていた扉が、もう片方も勢いよく開いた音だった。
ソフィーはびっくりして、扉の方を見た。
すると、朝日を逆光に、そこには二人の男がいた。
どちらも長身で、スッとした立ち姿が逆光にまぶしい。
いや、まぶしいのは来ている胴衣か羽織物かはたまたブーツか。
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