act 1  瑠璃色のひとみ

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 光を宿したような刺繍で縁取られたそれらは、シンプルなのに煌びやかで。  こんな田舎ではとんと見る機会がないことは一目瞭然だった。  二人の男は大股で歩き出す。  神父がそれに気が付いて駆け寄った。  ソフィーは何か金縛りにあったように、その場に立ち尽くしてしまう。  あれは、いや、あの方はもしや、、、、    すると、神父が此方を見た。それに続いて、二人もソフィーを見た。    そして、目が、合った。  ソフィーが硬直し続ける中、グレーがかったダークブロンドの柔らかな髪の男が、ソフィーに向かって直進してきた。  彼は、目の前で止まると、色素の薄い瞳で、ソフィーを見下ろした。  「おいっ、テオ、落ち着けよ」  後ろから、長髪の男が追いかけてきている。  …テオ?  「…目も鼻も耳もあるな?」  テオと呼ばれた男が、そう言った。  ソフィーは突然の事に、自分に話しかけられたのか、それとも彼の独り言なのか判断がつかず、どうにも返答をしかねた。  「…しゃべれない、とか?」  綺麗な顔で、ソフィーの顔をのぞき込むものだから、ソフィーはおもいっきり顔を横に振った。  「いいえ!」  途端、男は可笑しそうに笑みをこぼした。  その笑顔がまぶしすぎたらしい。ソフィーは目がちかちかした。     
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