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「ええと、どこだったかな…。」
「あそこよ!学院!」
分かった!と顔を輝かせたのはジェシーだった。クラシカは「学院?」と不思議な顔をした。
「そう、院長室に飾ってあったもん」
「え!じゃぁ、院長先生はこの男の子なの?」
ソフィーは顔を横にふった。
「違うわ。はい、問題です。学院は誰が建てた?」
「院長先生じゃないの?」
「だって、国には沢山の学院があるのよ?全部の学院には違う院長先生がいらっしゃるでしょう?」
「わかった!王様だ!」
あたり!とソフィーはジェシーの額をつん、とした。ジェシーはきゃっきゃとくすぐったそうに笑った。
「これはね、水の女神様が、人々の上に立つ者の証にくれたものなんですって」
円盤を授かった青年は村へ降りた。
すると、どうだろう!
青年の言葉は一言一言村人にちゃんと届くようになった。
青年の指示に、村人は迷うことなく従って、
山津波がおきても誰も死ななかったのだ。
こうして、青年は女神と暮らし、村を守っていったー…
「ねぇソフィー、この男の子は今も女神様と一緒にいるの?お父さんとお母さんは?」
クラシカがソフィーを覗き込みながらぽつん、と聞いた。
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