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男「え……待ってよ。だって、昨日布団で寝てたんですよ。自分ちの」
論理的に考えようとし始める。
女「……」
男「どういうこと? ここ森ですよね? あれ……木更津に森ってあったっけ……結構あるよな……帰れるかな」立ちっトボトボ
男の住所は千葉県木更津市。ありえないとは思いつつも不安にさいなまれて正しい判断ができない。
女「ま……待って。無闇に歩いたら」
男「え? 帰るんですよ。何でかわかんないけど。こんなとこに来たの。夢遊病かな? それしかあり得ないよな……」トボトボ
半ば意固地になる。
女「あの……木更津って言ったよね? 木更津って千葉の?」
男「あ、はい」
女「昨日は木更津にいたの?」
男「木更津の自分の家で寝てました」
女「それ……おかしいよ」
男「?」
女の子に自分の考えを否定されムッと来る。
女「私昨日は東京にいたの。八王子」
男「え」
女「八王子から木更津市までアクアラインを通っても物凄い距離あるの。わかるよね? それを夢遊病でとか、徒歩で行ける距離じゃないの」
男「でも……あれ?」
やっと自分がおかしいことに気付く。
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