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『ヴィラン・ダラーズは、死んだ』
襲ったのは振動。
逃れた筈の鼓動が再び鳴動する。
振り切れなかったその振動。
逃れ切れなかったその鼓動。
断ち切れなかったその鳴動。
地の奥から響くこの音を、
体の芯を貫くこの震えを、
俺は、忘れられないだろう。
「―ぉ――に――が――っ―ガロ!!!」
目の前が、弾けた。
突如地面から生えた『角』。
なんの冗談か。
目の前を走っていた兄貴は、
地面から生えてきたその『角』に
「ぐ…………あぁぁぁぁあああああああっ!!!!!!」
いとも簡単に貫かれた。
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