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最低な再会 則本哲太
胸にあいた穴は自分が思ってた以上に深く……
どれだけ卓に依存していたのかが痛いほどに解る。
それでも時が過ぎ、傷が癒えるのを待つ。
それしかない。
あの日アドレス帳から卓の連絡先は消去した。
新しい仕事先も聞かなかったし、どこに住んでるかも知らない。2年半もの間、共にした場所の殆どがラブホ。
ろくでもないな。
どうせ会えなくなるなら、
せめて気持ちだけでも伝えるべきだったかも。
笑って馬鹿にされんだろーけど、それで終わりの方が
きっとラクだ。
「…んとに俺はバカやろーかよ」
「おいっ哲太、何ブツブツ言ってんだ仕事詰まってんのか?」
「え、あ、いえ」
「最近やつれてないか?無理すんなよ」
「はい」
卓……会いてえよ。
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