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丁度半年前。
営業で外回りして居た時に哲太を見かけた。
その日の哲太は私服だった。スーツ以外の姿を見るのは久々で大学の頃の哲太を思い出したが、まるで違う……と思った。卒業してまだ2年なのに哲太は随分と大人に見える。
声をかけようと思って直ぐに息を呑んだ。
哲太に腕を絡ませ、「お待たせ!」と言う女性。
哲太も優しい顔で彼女の頭を撫でる。
仲良く手を繋ぎ歩く後ろ姿。
「……なんだあれ」
咄嗟に出た言葉がそれで、自分にびっくりした。
彼女が居たって不思議でも驚く事でもねえさ。
それなのに俺は酷く動揺してショックをうけた。
そう、初めから俺達は
タダのセフレ。
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