赤とか黒とか白とか金とか

その手紙は次の日もポストに入っていました。

『赤とか黒とか白とか金とか、腹を喰う』

妻は気味悪がって、一歩も外に出られなくなりました。

私は休むわけにもいかず、仕事に行きましたが帰ってきてとても驚きました。

朝だけだと思っていた手紙が夕方にも入るようになったのです。

まるで、何かを早く私たちに伝えたいかのように。

『赤とか黒とか白とか金とか、救われた』

これで手紙は三枚になりました。

一体、何枚になれば、この手紙は終わるのか。

それは私にも妻にも分かりませんでした。