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星空
雨が降り出したのは私が家に着く直前、駅から徒歩10分の間に降られてしまった。
びっしょり濡れたわけじゃないからいいけど。帰ってすぐブレザーとスカートをハンガーに掛けて乾かす。この二つは替えがないし、湿っていたら嫌だ。
それから宿題に少し手を付け夕飯になり、食べ終えてからルナに連絡することにした。いつもと同じようベッドに寝転んで。
Trr…Trr…Trr…
おかしいな出ない。補習中はマナーモードにしてて切り替えるの忘れたとか?
切ってしまおうか、そう思ったとき。
「…はい」
「え?ルナ…じゃないですよね」
出たのはルナなんかより年上の女の人でどことなく震えていた。
「あなたが、蒼ちゃんね?ごめんな、さい、私たちも、なにが、なんだか…も、もう…」
「ルナのお母さんですか?ひょっとしてルナになにかあったとか?いや、そんな訳ないでしょうけど」
「あの子ね…!」
『交通事故に遭って亡くなったの…!』
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