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周りに集まってくる父兄たち。
今どきそうだとは聞いてたけど、ラフな格好の人も何人かいたし、スーツは着てても中はポロシャツにスニーカーなんて人もいた。
私は考えが古いのか、翔も同意見だったけど、子供の晴れ舞台くらい周りから見てもおかしくない格好で、友達に見られても恥ずかしい思いをしない姿でと思うから、そういうラフな格好でというのが理解出来なかったけどそれも時代の流れなのかなと自分を納得させた。
PTA代表の方達はさすがにきちんとした服装だったけど。
そんなことを考えてると卒業式が始まる時間になった。
放送が流れ、生徒が入場すると聞いてみんな一斉に入口に注目する。
春香の中学校は3クラスしかなかったから、入場はあっという間。
凛々しく入場する春香を見たくて必死に目を凝らして探した。
「翔！おった！」
小さな声で翔に言ったら翔も静かに頷いてずっと春香を見てた。
私も春香が自分の席の前に立つまで見届ける。
身長が高い春香は直ぐ目についてよく目立ってた。
担任の先生も今どき珍しいくらい熱血のいい先生だった。
最後の1年は楽しく過ごせて良かった。
そんなことを思いながら春香の晴れ姿を目に焼き付けた。
なんだかとても大人になったように見えた。
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