思わぬ出産

2/14
前へ
/176ページ
次へ
入院準備や退院後の準備も終わり、入院中翔が困らないようにどこに何が片付けてあるか名前と内容を書いたシールをあちこちの収納に貼っておいた。 そして迎えた健診日。 1週間なんてあっという間。 いつものように翔と病院に向かい、待合室で待ってた。 診察室に呼ばれ、エコー検査が始まる。 今日こそ顔が見たい! そんなことを考えながら先生の様子を見ていたら先生の口が開いた。 「羊水がかなり少ないね…。この部分に普通はあるはずの厚みが殆ど無いのわかる?明らかに羊水が減ってしまってる。破水とかしたような感じはなかった?」 私は少し不安になりながら 「ないです…」 そう答えた。 赤ちゃんが生活できるギリギリの羊水しかないと言われた。 そして診察が終わり、椅子に座って先生の話を聞いた。 「今日は36週と3日やからあと4日耐えてくれたら早産にはならないからなんとか持ってほしいとこやね。とにかく羊水を増やすことは出来ないから少しでも異変があったり何かおかしかったりしたら連絡ください。あと4日、安静にしててください」 そう言われて私達はわかりましたと伝え診察室を出た。 羊水が少ない… そんな環境で赤ちゃんは大丈夫なのか、生きていけるのか、不安が募るばかりだった。
/176ページ

最初のコメントを投稿しよう!

513人が本棚に入れています
本棚に追加